新しい季節を迎える子どもたちと親の役割

今年も、美しい桜が咲き誇る中で、多くの子どもたちが進級、進学、そして就職という新たなスタートラインに立ったことでしょう。
これまでとは異なる時間の流れ、次々と現れる新しい課題、子どもたちの心は期待とともに、大きな不安と緊張でいっぱいかもしれません。

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旅立ちの春、揺れる子どもたちの心

わが家の娘も、おかげさまで志望校に合格し、毎日朝早くから頑張って登校しています。
それに伴い、親の生活も一変。これまでより一時間早く起床し、お弁当作りに追われる日々です。息つく間もなく、今年は息子が受験生!世のお母さん、お父さん、本当にお疲れ様です。

学校への提出物や必要な買い物、学校行事の把握。自分のスケジュール管理に加え、子どもの学校生活が順調か、クラスの雰囲気や友達関係も気になり、親としても落ち着かない毎日を過ごしています。

親としてできること、大切にしたいこと

わが家では、とにかく子どもと話す時間を大切にしています。
会話を通して、表情や言葉遣い、態度や姿勢なども自然と観察するようになります。
普段と様子が違うと感じた時は、本人にそっと尋ねてみると、心の中にモヤモヤを抱えていることがほとんどです。

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これまで多くの子供たちを見てきましたが、新しい年度を迎える前は、どこか落ち着きがなく、全体的にそわそわしているように見えます。
これは私の経験則ですが、平均して12月頃から落ち着きがなくなり、言葉遣いも雑になる子が多いように感じます。
2月頃になると、その傾向は行動面にも顕著に現れ、些細なことで叫んだり、すぐに感情的になったり、喧嘩の際に手足が出やすくなる子もいます(もともと激しいタイプの子はさらに激しくなることもあります)。

自分のことは棚に上げ、人を攻撃するような言い方をしたり、自分を否定する相手に対して、たとえ自分が間違っていても、防衛本能からか頑なに非を認めず、結果として言い争いに発展してしまうのです。

また、性的な言葉や行動が増えるのもこの時期の特徴かもしれません。
3歳以上の子どもは「おっぱい」「おちんちん」「うんこ」といった言葉を連発して喜びますし、保育園や幼稚園では、ボディタッチが多くなり、先生の胸を触ったり、首にキスをする子もいます。

自分の性器を見せたり、友達と見せ合ったりして大興奮するのが4・5歳児です。
指しゃぶりや爪を噛むといった行為も、なかなかやめさせるのは難しいものです。
もちろん、このような子どもの様子はそれぞれ異なると思いますが、暴言、性的な発言や行動、落ち着きのなさは、普段からやや気になる言動が見られるお子さんたちが発信源になることが多いように感じます。

子どもは善悪の判断が難しいため、意味も理解しないまま周りの影響を受けてしまいます。特に、兄弟姉妹がいるお子さんは上の子からの情報が多く、最近ではSNS動画からの影響も無視できません。

大人の責任、親のアップデート

こうした子どもたちの心のざわつきや行動の変化に対して、最終的な責任を負うのは、やはり私たち大人ではないでしょうか。

近年、核家族やひとり親世帯は珍しくなくなり、近所の大人が子どもたちに注意することも少なくなりました。
たとえ田舎であっても、近所付き合いがなく、挨拶さえしないという家庭が増えているように感じます。
では、一体誰が子どもたちの成長に責任を持つのでしょうか?
それは当然、親です。園や学校にすべてを任せることはできません。

親として、わが子がどのような人々と関わり、どのような環境に身を置いているのかを常に把握しておく必要があります。親には、子育てをする責任と義務があるのです。

日々の会話の中で、「小学生になったから」「中学生になったから」「高校生になったから」と、【手がかからなくなってきたでしょう?】という言葉を耳にしたことがありませんか?
私は何度も言われたことがありますし、「もうすぐ18歳だから、子育てから解放される」という言葉を聞くこともあります。

しかし、子どもにとって親は、人生の伴走者なのではないでしょうか?
だからこそ、親も子の成長と共に、時に刺々しくなりがちな性格を丸くしたり、知らなかったことを学び、苦手なことを克服するなど、自分自身を常にアップデートしていく必要があるのです。
子どもには親を超えて成長していってほしいからこそ、いつでも相談に乗れる存在でありたいですし、心から応援してあげたいものです。
そこに、人として生きる価値や意味が見出せるのではないでしょうか。自分の体から生まれ出た大切な命を、最後までしっかりと育てていくことこそ、親の務めだと私は思います。

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家族という基礎、見えない心を読む

令和5年の不登校数は、小中学校で約34万6千人、高等学校で約6万9千人に上り、いずれも過去最多であり、不登校の子どもの数は増加傾向にあります。

全てに言えることだと思いますが、基礎がしっかりしていれば、多少のことがあっても崩れることはありません。
人で例えるならば、その基礎こそが家族なのではないでしょうか?
家族の誰かが不安な時、一番そばにいて支えとなるのは、家族であってほしいと願います。

人の心は見えません。
言葉だけでも、意図的にごまかそうと思えばできてしまいます。
しかし、注意深く観察すれば、表情、言葉遣い、姿勢や態度から、その心の状態をしっかりと読み取ることができます。

特別なことをする必要はありません。
ただ、子どもの【いつもの状態】を知っておくことが大切なのです。

生まれた時からわが子を観察し、【いつもの状態】を把握しておけば、わずかな変化にもすぐに気づくことができます。
成長するにつれて、その変化の理由を理解するのに時間がかかるかもしれませんが、どの時期であっても遅すぎるということはありません。

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忙しい時こそ、しっかりと子どもの目を見て話し、一緒に泣いたり笑ったり怒ったりする時間を作りましょう。
動画を見る時間ばかりでは、子どもの心は育ちませんし、家族の絆も深まりません。
かけがえのない一つ一つの時期を大切に過ごしていきたいものです。

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