
桜咲く新年度も早いもので1ヶ月が経ち、お茶の葉のいい香りがする季節となりました。
桜を見て春を感じ、若葉色のお茶の葉と香りに初夏を感じ、そのリラックスした気持ちで新年度を迎えられたらいいのに……と、毎年この時期になると思います。
年度末は、新年度に向けた締めの作業で仕事も大変ですし、3月・4月は家族の進学・進級・就職に伴い、その準備に追われ、今までの生活リズムがガラリと変わった方も多いのではないでしょうか。
新年度の慌ただしさの中で
我が家も例外ではありません。
第1子の進学に伴い、引っ越しの準備や契約・手続きなど、怒涛の日々を過ごしました。
今やネット社会。大切なお知らせや契約・手続きは、ネット上でのやり取りが基本です。
時間を見つけては必需品を揃え、不備のないよう親子で声を掛け合い、ダブルチェックをしたりと、気も体力も使う日々でした。
「自分のことは自分でさせます」という考えの方からすれば、我が家は過保護と言われるかもしれません。
当然、大人になるために必要な経験もさせながら準備はしましたが、やはり抜けている部分も多々あり、それで「入学できませんでした」なんてことになれば大変です。
ということで、親も社会勉強のつもりで、我が家は協力体制で臨みました。
先輩方が教えてくださった情報や、家族の協力があってこそ乗り越えられたのだと痛感しています。
本当に感謝です。ありがとうございます。
忙しさの中で見落としていたこと
激動の時期を振り返って、ふと思ったことがあります。
何かに集中していても、誰かと話していても、頭の中は全く違うことを考えていました。
まさに、“気になっていることで頭がいっぱい”の状態です。
話も上の空で聞いていたり、適当に相槌を打ったりして、後になって
「え?そうだったっけ?」
ということもありました。
頭の中の「最重要やることリスト」に当てはまらなければ、サラリと流していたのです。

今思えば、自然と家族の会話も連絡事項の確認が主になり、「できたかどうか」ばかりを聞く淡白な内容になっていました。
第2子についても、「進級だから大丈夫」と、あまり深く考えられないほど余裕がありませんでした。
話を聞けば、進級に伴う不安などもたくさん我慢していた様子。
忙しさを理由に、タイムリーに話せなかったことを反省しました。
その後は、毎日時間を取って、ちゃんと本音で話ができています。
子どもにも“環境の変化への不安”があります
ライフステージには、「人生の岐路」といえる大きなイベントが何度もやってきます。
そんな時、子どもたちはどんな心境なのでしょうか。
親の干渉がなく、自由な時間を過ごせる一人暮らしへのワクワク感ばかりでしょうか?
いいえ、物事は表裏一体です。
当然、大なり小なり“不安”もあります。
「気の合う友達できるかな……」
「新しい環境でうまくやっていけるかな……」
「朝、一人で起きられるかな……」
これは、いつの時代でも共通する不安でしょう。
人も動物も同じです。群れから外れては生きていけません。
まだ人生経験の浅い子どもたちが、「誰かと一緒にいたい」「支えが欲しい」と思うのは当然のことなのです。

おにいちゃん・おねえちゃん昇格現象
実は、子どもへの関わりを手放す場面は、もっと前にも起こっています。
私はこれを勝手に、【おにいちゃん・おねえちゃん昇格現象】と呼んでいます。
出産は、おめでたいことであるのが前提です。
しかし、子どもからすると違った捉え方になります。
下の子が生まれると、突然お母さんが家からいなくなる(出産のための入院)。
そして、久しぶりに再会したと思ったら、自分以外の小さな存在を、お母さんが愛おしそうに抱っこしている。
さらに、それまで自分に向けられていた両親や祖父母の温かな眼差しが、自分ではなく、その赤ちゃんに全集中していることを、子どもは全身で察知します。

本人の意思とは関係なく、突然「おにいちゃん」「おねえちゃん」と呼ばれ、生まれて数年、まだ愛情も十分に受け取りきれていない年齢で、
・弟妹には優しくすること
・赤ちゃんのお世話を手伝うこと
・お母さんを困らせないこと
を求められます。
そして、「できることは自分でするように」と言われ、一気に厳しい現実を突きつけられるのです。
そんな異世界に放り込まれた子どもの心境を、考えたことがありますか?
「扱いづらい子」なのではありません
不安になった子どもは、どんな行動をとるでしょうか。
母を取られたような絶望感を抱え、赤ちゃんの周囲を駆け回ったり、近くに物を投げたり、注意されると癇癪を起こしたりします。
赤ちゃんの上に乗ったり、叩いたりする行為が見られることもあります。
子どもは正直に本音を話す存在だと思われがちですが、実は違います。
大人が子どもの本心に気づかなければ、「言うことを聞かない扱いづらい子」と認定されてしまうこともあります。
ですが、適切な対処法はあります。
学んで関われば、この時期を笑って過ごすこともできるのです。
子どもは、まだまだ発達途中の存在です
ヒトは、哺乳類の中で最も成長に時間がかかる動物です。
脳や臓器の一部は、発達が完成するまで20歳前半までかかるものもあります。
18歳が「成人」とされましたが、健康被害はもちろん、成長発達への影響も大きいことから、喫煙・飲酒は今も20歳からと法律で定められています。
見た目は大きくなっても、まだまだ未完成な存在なのです。
ましてや、学んできたこと、捉え方や考え方、その子の感性や表現の仕方には個人差があります。
体験する出来事も、その時期も、人それぞれです。
成長の速度にも差があります。
「もう○歳だから」は、本当にそうでしょうか?
「もう年長さんだから」
「もう高校生だから」
「もう18歳だから」
「もう、いい大人なんだから」
よく耳にする言葉です。
果たして、その子は必要な時期に、必要な愛情や経験を“五感を通して”十分に得られてきたのでしょうか。
不完全なままであれば、歪んだ考え方や行動として結果が出てきますし、愛情不足は非行を生みます。
「類は友を呼ぶ」という言葉は、本当にその通りだと思います。
激しい怒りや寂しさを抱えた者同士が引き合い、事件を起こしているニュースも日々目にします。
新生活の学生を狙った詐欺も横行しており、安心できない時代です。
子どもの“本音”を聞いていますか?
すべてとは言いませんが、先輩や友達に誘われ、「一度くらいなら」という気持ちで関わった結果、トラブルに巻き込まれているケースも後を絶ちません。
いくつになっても、人には相談できる存在や、本音を言える“支え”が必要です。
その基盤は、やはり家族だと私は考えます。
ちゃんと、子どもの本音を聞いたことがありますか?
いくつであっても、遅くはありません。
親としてどう支えるか。
我が子には、どんな関わり方が必要なのか。
新しい年度だからこそ、改めて考える機会を持ってみませんか?

一人で抱え込まず、ご相談ください
子どもとの関わり方や、育児の中で感じる不安は、一人で抱え込まなくて大丈夫です。
お母さんの気持ちに寄り添いながら、一緒に考えていきます。
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